第1話『うそっぱちとほんまもんの恋』-5
「ぃっ、ぃいよ。ナカっ、出してぇ」
息が弾み、切れぎれのまぁの声。
そのことばにギリギリだった俺の理性の糸はぷつりと切れた。
「あとで泣いても知らんからなっ!」
そう宣言しておいて、俺は盛大に抜き挿しを開始した。
自分勝手な快感だけを追うために、引き抜いては一気に行けるところまで打ち込む。
前の穴とは違い、そのように創られていないそこは、俺に侵略され凌辱され切ないぐらいに張り詰めていた。
「はっ激しっ、しゅーちぁぁ」
追い詰められたまぁが鳴く。
―― コイツはホント、バカだ。
なぜだか一瞬、萎えかけて、俺の動きが鈍る。
それに気付いたのか偶然なのかはわからないが、まぁが体を捻って振り返り、俺の表情を確かめてくる。
「しゅーちゃん、きもちい?」
そのときのまぁは、俺が知らないうちに何度もイッていたらしく、口なんか開きっぱなしで、その官能的な唇の端からはだらしなく涎が伝っていた。
―― ああ、なんてカオしてるんや・・・
まぁの熱に再び煽られた俺。
―― 俺だってもう余裕ねぇよ!
「射精すでっ!」
まぁのお望みどおり、最奥でぶちまけてやる。
「んぁあああんっ! スゴいぃっ。あついのがナカに当たってるぅ!」
熱く狭い穴のナカで、俺の分身が暴れている。
亀頭が、カリが、竿が、裏筋が・・、ギンギンになっている。
いつもより絶対に濃さそうなのがいっくらでも湧いてきて、それがいっきに尿道を駆け上がり出口を目指す。
最後の一滴まで飲み干そうとまぁのナカが妖しく蠢く。
こんなアブノーマルなやり方に、かなり興奮してしまったのか、ただ単に溜まっていたのか・・、快感はいつもより長く続いた。
未練ったらしく長い長い射精を終えると、排尿の後始末のように竿を擦り、残らず全部くれてやる。
―― ううう〜。
「・・。いっぱい出ましたぁ」
まだ絡みついてくる穴からゆっくり抜け出ながら、そんなことばが思わず漏れた。
ぽっかりと俺の口径に開いていた入り口がキュッと窄まり、飲みきれなかった白い欲情の跡がドロリと溢れ出してきた。
「・・なにやってんねん」
激しい虚脱感に襲われる。
―― まりあ。
ほんと、なにやってんねん俺・・
・・依然バイブは作動している。
―― こんなコト・・、俺までハメるつもりか・・・