プレデター姉貴C-1
目が覚めると僕は自分の部屋で素っ裸になって寝ていた。
「んんん?」
何か着ようとベットから身を起こすと…頭がズキズキと痛んだ。
確か…昨日は酔っ払って。
ん!?今何時?
もぅ9時じゃん!
ヤバい!遅刻とかはした事、無かったのに。
「起きた?」
僕があたふたしているとドアがバンと開いて下着姿の姉貴が入って来た。
「うわっ!」
僕はしっかり朝スタンバイしている股間を両手で隠すと姉貴に背中を向けた。
「何隠してんのよ…今更…」
確かに今更だけど…。
こんな朝っばらからマッパで朝立ちちんちんを見られるのはちょっと恥ずかしかった。
「うっ…」
そんな事をやっているうちに酸っぱい物が込み上げてきた。
「うぅぅぅ…」
僕は胸を押さえ吐きそうになるのを堪えた。
「あんなに飲むからだよ…」
姉貴は苦しむ僕を見ながらケラケラと笑っている。
“あんたが飲ましたんでしょ!”僕はその言葉と込み上げる酸っぱい物を青い顔で飲み込んだ。
「すいません…山田智樹の家族の者ですが…」
学校には姉貴が電話してくた。
僕はと言うと人生初の二日酔いにグロッキー寸前だった。
僕が自分のベットでウダウダしてると…。
「ぎぁぁぁぁぁ!」
キッチンの方から姉貴の凄い悲鳴が聞こえてきた。
「どおしたの!?」
言っても大切な姉貴だ。
何かあったら僕が守らねば…僕は大きな声を上げてキッチンに向かった。
キッチンの入り口では下着姿のあのプレデターがこおりついていた。
「ど…どうしたの?」
僕は恐る恐る姉貴の広い背中の脇からキッチンの中を覗き込んだ。
「げっ!」
あり…蟻…アリ…アリンコだらけ。
テーブルや床で無数のアリンコがはい回っていた。
「あんたが蜂蜜なんか垂らすから!」
僕を睨みつける姉貴はプレデターその物だった。
“えぇぇぇ!自分だって喜んでたじゃん”なんて言える訳もなく僕は黙々とアリンコの駆除に取り掛かった。
アリンコ騒動が一段落して。
僕は居間のソファでグタッとしていた。
時間的にはドンでなくてポンだった。
「出来たわよ!」
キッチンから姉貴の声が聞こえた。
昨日…姉貴の料理の腕前を知った為になかなかテンションの上がる遅めの朝食となった。
テーブルの上にやや季節を逸した感のある料理が乗っかっていた。
「そ…そうめん?」
「うん…あんた、二日酔い気味だからご飯物はキツイっしょ」
なんか…キュンときた。
ズズズゥゥ…。
姉貴と向かい合って、そうめんうを啜る僕。
ヤバい…なんかキュンキュンしてる。
僕は旨そうにそうめんを頬張る姉貴を眩しげに見つめた。
次の日の午後。
僕はソワソワと授業の終わるの待った。
昨日はその後…まったり一日を過ごした。
夜も昨日は無かったが…僕は悶々としてなかなか寝つけなかった。
何度、姉貴の部屋に行こうと思った事か。
でも昼間トキめいた分…臆病にもなっているみたいでなかなか自分から仕掛けなれなかった。
“あぁぁ…せっかくの二人っきりの一晩を無駄にした”学校では後悔で頭がいっぱい。
“帰ったら…絶対に姉貴とイチャつこう”そう心に決めて終業のチャイムを待っていた。
「なぁ智樹…おまえんちに行っていい?」
授業が終わり帰り仕度をしている僕に親友?悪友?の卓也が話しかけてきた。
「姉貴が帰ってきてるからダメ!…ハッ」
言ったそばから後悔した。
姉貴が帰ってるなんて言ったら…女好きの卓也の事だ。
益々家に来たがるに違いなかった。
「そうか…それは是非ともお邪魔せねば…」
ダァァァァ…やっぱり、そうなっちゃいます!?