覚醒-1
山の上
海の底
深みの中へ
あえて
進んでいるのは
なぜ?
なにも食べたくない。
なにもしたくない。
意志のない手続きを
手順通りに繰り返し
流されていく。
押し出されるように
追いやられるように
死に向かうことを
傍観しているみたいだ。
自分のことなのに。
山の上の荒い呼吸でなく
海の底の凍える冷たさでなく
自らの感覚で
生きている
と
繋がっている
と
感じていたい
と
思ったから。