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生徒会へようこそ
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生徒会へようこそ【MISSION4:幽霊の謎を解明せよ!】-8

第4多目的室の前に着くと、宝さんも呼び出して三人で並んだ。

「とりあえず確かめんぞ」

オッさんが扉を引いた。
ガタンと音がして、鍵が掛かっていることが分かった。
何度か乱暴に開けようとしたが、鍵が壊れている様子も無く、しっかり扉は閉まっていた。

「開かないな…」

宝さんも僕も一応手を掛けてみたが、もちろん開かない。
もしかしたらまだ中にいて、内側から鍵を掛けているのかもしれない。
窓際以外は薄暗いから見えないと、宝さんが言っていた。まだ室内にいるが、教室からは見えなくて消えたように見えただけかもしれない。

「オッさん!鍵を…!」

「おぉ」

オッさんは頷くと、ポケットから鍵を取り出して鍵穴に差し込んだ。
ゆっくり回すとカチリと錠が外れる音がした。

「開けんぞ」

「はい」

僕と宝さんは同時に答える。
ドッドッと心臓が早鐘を鳴らし始めた。
幽霊な訳無い。きっと中に人がいて…

「………!」

薄暗い室内が現れた。
そこに人影は無く、気配をも感じさせない。

「…誰も…いない!?」

僕らは室内を虱潰しに探した。人が隠れられそうな所は、全て目を通した。
机の下も暗幕の裏も棚の影も全部全部。
死角は無かったのに。どうして消えたんだ?
女の人が現れてからずっと監視してるのに。
いや…。
実際は宝さんが数秒目を離したと言ってた。
でも、仮にその間に部屋を出て行ったとしたら、僕がオッさんを連れてここに戻って来た時、扉の鍵は開いてないといけない筈なんだ。
だって鍵はオッさんしか持っていない。
扉の鍵をかけることが出来るのはここにいるオッさんだけなんだから。
そもそも…。

「オッさん、委員会が終わった時、鍵…かけてましたよね?僕の勘違いじゃないですよね?」

オッさんはガラクタを漁る手を止めて、真っ直ぐに僕を見た。

「おう、間違い無ぇ」

無意識に下唇を噛みしめていた。
それなら、そもそも、あの女子生徒はここにどうやって入ったんだ?今までずっと、鍵がかかっていたこの部屋に。
やっぱり…やっぱり。
幽霊…なのかな。







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