生徒会へようこそ【MISSION4:幽霊の謎を解明せよ!】-15
「確かにそうだな」
キミさんが呟く。
「はい。でもこの時間割は臨時なんです。2年生も3年生もですよね?先々週と先週だけ、いつもと違う時間割のはずです」
小鞠さんが頷いた。
「その人は、きっと『見た』んです」
「いつ?」
宝さんが首を傾げる。
「臨時時間割が始まった週の水曜日の放課後。僕は第4多目的室にこれを忘れてったんだ」
だから、水曜日を境に授業中にも頻繁に現れるようになった。
「その時間割表には、臨時であるというような旨は書かれていません。もし、その人が勘違いをしてくれていればこの中にいるはずなんです」
それに気付いたのは、紅に話し掛けられた昼休みのこと。
週の残りの様子を見てみたら、予想通り先週と同じサイクルで幽霊は現れたのだった。
「ハイハーイ!質もぉーん!」
急に小鞠さんが手を挙げてピョンピョン飛び跳ねた。
「はい、どうぞ」
「どうしてナベっちの授業でその子は出てきたの?」
「そもそも、鍵の閉まった部屋にどうやって入った?」
キミさんが小鞠さんに便乗する。
「あと、なぜ第4多目的室なのだ?」
宝さんも真剣な眼差しで口を開いた。
「あと…」
オッさんも、宝さんに続く。
「俺は無ぇけど」
無いのかよ!じゃあ黙っててよ!
「えー…、小鞠さんと宝さんの質問の答えは同じです」
二人が興味津々な眼差しを向ける。
「恐らく、その人は生徒委員会に関係のある人物だからです」
「あぁ…、ナベっちは顧問だもんね」
「活動場所はここだしな」
根拠は全く無い。ただ、2つの共通点は生徒委員会しか思い浮かばなかった。