プレデター姉貴A-2
次の日…おふくろが急に入院した。
盲腸との事だった。
親父は単身赴任中だった為…入院の手続きやなんやかんやは姉貴が仕切った。
“あんたが帰ってきてる時で良かったわ…家の事はよろしくね”手術の前に痛みを堪えながらおふくろが言った。
「任せてよ!」
病室のベットに横たわるおふくろに姉貴は例のバチリとしたウインクで答えていた。
僕はというと…嬉しいやら…不安やらで複雑な心境だった。
その日の夜、僕と姉貴が帰ってくると。
姉貴は昨日のままの姉貴だった。
「ふう…疲れたぁ」
姉貴は居間に入るなり僕の目の前でダメージ過ぎるダメージ・ジーンズを脱ぎすてた。
Tシャツは脱がなかったが元々おなかが出ているいる様なTシャツだ。
剥き出しになったピンクのパンティを隠せる程丈は長くなかった。
「智樹…何か食べるでしょ?」
ドキマギとしている僕に姉貴はあっけらかんと笑いかけてくる。
僕は答える代わりに大きく音を立てて生唾を飲み込んだ。
「なに…あんた…アタシを食べたいの?」
自分のセリフが気に入ったのか姉貴はケラケラと笑いながらキッチンに入っていった。
「べ!別に!」
はっきり言って強がりだった。
確かに姉貴のダイナマイトボディは魅力的だったが…昨日のあの後の事を考えると素直に食いつけない部分もあった。
昨夜はあの後十回くらい抜かれていた。
ちんちんが痛くなっても許して貰えなかった。
プレデターの恐怖をまざまざと見せつけられていたのだ。
僕は性欲と自分の保身の狭間で葛藤しながらテレビをつけた。
テレビの中ではAKBが元気に歌っていた。
「なあに?しばく見ないうちにモーむすのメンバー変わったわねぇ」
キッチンから居間のテレビを見ていた姉貴が驚いた様に言った。
姉貴の女性アイドルへの興味の無さはやっぱり侮れなかった。
ジャマイカに行っていたせいだけではない様な気がしていた。
ものの十数分もするとキッチンから旨そうな匂いがしてきた。
姉貴の料理なんて食べた事が無かったが性格が性格なだけにかなりの心配は残った。
だが…背に腹は変えられぬ。
僕はテレビをつけたままキッチンのテーブルについた。
「おまん…たせぇ♪」
なかなか最近では聞かない下ネタをかましながら姉貴が出来上がった料理をテーブルに並べた。
カルボナーラにフライドポテト…サラダと見た目はなかなかのモノだった。
味は…?
「う!うまい!」
料理する格好と料理の腕は比例しない様だった。
「どうよ?」
姉貴は得意満面のドヤ顔だった。
「マジで旨いッス」
僕はニコニコ顔で姉貴の料理をほうばった。
ぶっちゃけ…おふくろの料理より旨かった。
「いいもん見つけちゃったぁ」
大きな瞳を細めながら姉貴が白ワインのボトルとグラスを二つ…テーブルの上に置いた。
「さ…酒?」
「飲む?」
姉貴はニンマリと笑った。
きっと食べたらヤルんだろうなぁ…まぁ…いいか!
僕もニッコリと笑うと空のグラスを手に取った。
つづく