『君と、はじめて。』-2
「明かりつけるんですか?恥ずかしいじゃないですかッ!」
美優が飛び起きる。
「美優、教えてあげようか?俺、意地悪なことするの好きなんだよ」
―えーッ…どうしよう。胸小さいし、背は大きいし、体で気に入った部分が…ないのに
「今、美優、何考えた?たぶんね、考えていること同じだよ」
また、キスをした。手が胸に、脚に伸びてきた。そのままゆっくりと弄ぶ。
―私は、何処に手をやればいい?どうしよう…こっそりAV観ておくんだった。
不意に耳に息を感じた。
「ひゃっ!?」
それから、耳朶を舐める音が最大音量で聞こえて片耳は塞がれる。
「はあっ…うっ…」
「意地悪するのが好きだって言ったじゃない」
至近距離で尚哉さんが囁く。普段のチーフや尚哉さんとは別人だ。声が色っぽくて、少し悪魔っぽい。
唇が耳朶から離れて、舌はそのまま首筋をなぞっていく。優雅な手つきで手を握られた。
「怖い?」
「尚哉さん、いつもと違うから戸惑っているだけ」
「そう」
いろんな顔を持つ尚哉さんはミステリアスだ。あまり見たくないと思いながら、見られずにはいられない。
舌が首筋から鎖骨に滑り降りてきた。丁寧に、鎖骨をなぞっていく。片手がキャミソールの上から胸を揉んでいたけど、やがて…胸の中に手が直接入り込み、静かに撫でる。そして、ゆっくりと揉み出した。指が胸の乳首をそっとはさんで、ゆっくり遊ぶ。
感触をゆっくり楽しみながら、耳元でそっと囁く。
「服を着せたままだと…犯しているみたいで、あまり好きじゃないのね」
そういうと、キャミソールの裾をつかんで、するりと―まるで手品のように抜き取った。その服を、ゆっくりベッドの下に落とす。
―優雅な、仕草だ。
「ごめん」
顎を肩にかけて尚哉さんがもたれ掛かる。顔を上げるときにはブラがとれていた。これも、そのまま―優雅な手つきで、ベッドの下に落とした。
カチャ、と小さく金具の音がした。
優雅な仕草に見とれていたけど、次の瞬間、胸が露になったことに気づいた。
―脱がされたんだった…何で私、優雅な仕草に見とれてたんだろー!はっ、恥ずかしい!
胸を隠すように、急いでベッドにうつ伏せになる。
すかさず、尚哉さんが耳元で囁く。