調教物語(その10)-1
二人の妖しい行為を見ていた人達は、その意味をようやく理解した。
しかし、もうここに来る時から彼等は妖しい雰囲気を察していた。
男達はある程度、そのような予感がしていたし、
あの美しい女が顔を歪め、しゃがみ込んだとき、そう感じていたのである、
しかし、まさか街中で、
美しい女が股間にバイブレーターを挿入されながら歩くなど
誰が想像できるだろうか。
集まった3人の男達は、ここでこれから期待以上の何かが起きる・・
そう思うと興奮しないわけにはいかない。
ただ一人、女の魚屋の妻の輝子も、何となく妖しい雰囲気を感じていたが、
そこまでは想像できなかった。
中年女の盛りである彼女は、人一倍セックスに対する好奇心が強く、
その思いが彼女をこの会館に来させた、と言っても良い。
スケベな夫を心配してついてきた、という建前ではあるが、
本心は、彼女の淫乱な心に妖しい火が点いたからでもある。
後で彼女は夫を含む男達に、優子と共に全裸にされ、嫌と言うほど蹂躙され、
辱めを受け、犯されるとは思ってもいなかった。
その罪は彼女自身の、セックスの大いなる好奇心であり、
また言葉を換えれば、
その罪は彼女の心の中にある、快楽の落とし穴と言えるのかもしれない。
その人等を、じっと見つめながら、むしろ楽しむように、
じろりと、それぞれの顔を見つめながら、研二郎は舐めるように言う。
「せっかく、こうして皆さんがいるので、少し楽しいことをお見せしましょうかな、
良いですかね、皆さん・・魚屋の奥さんも」
「は、はい・・」
魚屋の妻の輝子は唾を飲み込みながら返事をした。
彼女のその目が妖しくなっているのを八百屋の平太郎は見逃さなかった。
(上手くすれば、この色っぽい魚屋の奥さんをいただけるかもしれない・・
健さんとは、エッチ仲間だから、あれはもう了解ずみだし・・)
そう言う下心が働いてくると、彼の股間は自然と固くなるのである。
さえない自分の妻の八重子には、セックスの欲望が起きないが、
しかし、仲間の魚屋の妻の輝子は別である。
男にとって、他人の女房を寝取るほどの快楽はない。
彼女は四十代の女の盛りであり、
体つきも肉感的で、振るいつきたくなるようで平太郎の好みだった。
平太郎の頭の中は、
健と二人が温泉街でストリップを見た後、飲み屋で飲んだときを思い出していた、
彼女の亭主の健が、その時自分に言った言葉をずっと忘れなかった。