囚われからのプロローグ-33
「アリスさんの仰るとおり、少し、苦しいですね」
「そ――そうだろう。へ、平気なのか?」
「平気……というと?」
「だからっ、私の中にッ――、〜〜っ……ま、まままぁ、なんだ。私もパスクが苦しんでいるのならば、助けるのもやぶさかではないし、な。〜〜そ、そういうことだっ!」
「つまり、その……いいのですか?」
「――わ、私も女だぞッ?」
「言わせる気か?ワザとか?ワザとなのかっ?」と真っ赤になって、己へと詰め寄るアリスをマジマジと見つめたパスクはクスッと笑みを漏らした。
驚いたように瞳孔を広げるアリスの、栗色の波打つ艶やかな髪を撫でるとパスクは、本日何度目になるだろう、接吻をした。
「んんっ……ふぅ……」
アリスをベッドに寝かし直したパスクは覚悟を決めた表情で言う。
「挿入れます。痛かったら……爪を立てても良いですし、叩いて、噛み付いて頂いても――」
「貴様は、私をなんだと思っているのだ?」
「す、すみません。では――挿入れます」
「……ああ…………んんッ!」
パスクは己をアリスの入り口へとあてがうと、腰を沈めた。