囚われからのプロローグ-32
――くちゅっ、くちゅくちゅっ……じゅちゅ……ぐちゅ……
「ひぃっ、だめ、いったのに、だめ、くる、きちゃう、だめだめ、だめえぇぇぇっ!」
アリスは下半身からもたらされる、この世のものとは思えない快楽に目をむき、痙攣すると――達した。
どこにこれほどの量が?とパスクが疑問を抱くほどの愛液がプシャッ、と溢れ出し、彼の手を濡らす。
「ん、はぁ、ぅぁ……はぁ…………だ、だから、だめって……」
「……すみません」
濡れた瞳で、拗ねたように唇を尖らせてアリスにそう言われては、パスクは謝るしかなかった。
未だ、息も整わぬ状態だったが、アリスは「ふふっ……」と笑うと続ける。
「……ま、まぁ、いい。き――気持ちよかったから……」
「そう……ですか?」
「ああ。それよりも、その……聞いたことがあるんだが、男性は……ソレがその状態だと苦しいんじゃ……」
「へ?」
アリスはおっかなびっくり、といった様子でパスクの股間にできた膨らみを指差した。
確かにパスクのソレは怒張し、ズボンを押し上げている。
「はぁ」とパスクは頷くとズボンと下着とを同時に脱ぎ、おもむろに自身を露出させた。
「ぅ、わ……」
アリスは本日(人生)二度目のソレに目を見張り、小さな悲鳴を漏らす。
改めて見るとそれはビクビクと赤く膨張しており、先端の膨らみの付け根など、厳つく張っていた。
正直、これが自分の――には入るのか、疑問だ。
そんな懐疑的なアリスの視線に気付かぬのか、パスクは平然と続ける。