囚われからのプロローグ-31
侵入――といっても、第一関節が入るかどうか。
それでも、自慰という行為すら知らないアリスには未知の感覚であった。
そんな彼女の事情を知ってか知らずか――おそろく、知らないだろう――パスクは人差し指でその中に螺旋を描くかのように侵攻していく。
もともと、愛液の多い体質なのか、アリスの中は極めてスムーズに進むことができた。
「ひぁ、ああぁ……ふぅん、ああっ…………くぅ――ぁんっ！」
パスクは第二間接ほどまで埋めると次にほぐすそうと、その指を曲げ延ばした。
その度に、クチュクチュ、と淫靡な水音がなり、アリスの羞恥心を高める。
そして、腹部への圧迫感と、それを遥かにしのぐ快感に頭ではまともな思考ができないでいた。
ただ、与えられる刺激を受け入れるだけで精一杯である。
しかし、パスクはさらに刺激を与えようと画策し、そっと空いている左手でアリスの秘所の上の方に付いている突起を軽く撫でた。
「ひゃ、ぁぁああっ！」
効果覿面、アリスはビクンと背筋を跳ね上げて、快感によがった。
パスクは嬉しくなり、左手でソコをほぐし、被っている皮を剥いていく。
以前、ソコは男性器と酷似している、と見聞した記憶があったのだ。
「はっ、い、やっ、んはぁ、ちょ、だめ……」
アリスは脳が処理できない快楽の津波に制止の声を上げる。
パスクも一瞬、躊躇する。
だが、「気にするな」と言われたことを思い出し、攻撃を再開した。
あっという間にその麦粒大のソレの皮を剥き終える。
外気に触れ、緊張するその桃色の粒をパスクは親指と人差し指で転がすように摘んだ。
その間に右手はその中を責め立て続けており、すでに人差し指に続いて中指までもが侵入を果していた。