囚われからのプロローグ-28
「……ど、どうだ?変じゃないか?」
「い、いえ……綺麗です。ほんとに……」
パスクも肌を上気させて、囁くように答えた。
実際、アリスのその艶姿は格別に美しかった。
白い肌、腰のくびれ、豊満な胸部、髪よりも少し濃い色の恥毛――。
女性として完成された美しさであったし、そして、未だに装着している手甲や脚甲がアリスの『聖騎士』としての強さを表しているようで、パスクの心は震えた。
「ほ、ほんとかっ?」
「い、いえ……その、えっと……」
「やはり、変……か?」
アリスとしては気になるのだろう、執拗に聞き返すがパスクは曖昧な返答しかしない。
だが、アリスに「変」だと自己を解釈させるのだけは、譲れず、吐露する。
「じ、実は……その、私は……初めて見るものでして、はい……」
「初めて?なにがだ?」
「ですから、女性の……身体です」
怪訝な表情をするアリスへパスクは小さくなって答えた。
そして、その台詞から推理される結論は――