『理沙』-1
此処は、とあるホテルの一室…部屋の分厚い遮光カーテンを開けると、大きな窓…窓の外には漆黒の海が広がり…遥か遠くに小さく船の明かりが浮かび上がっていた…
コンコン…コンコン…ノックの音がした…
「石○?…居るの?…」
ドアの向こうから男の声…今宵のこの部屋の主人は、ソファーに腰を降ろし、爪の手入れをしている女…女はスッと立ち上がると、ドアの方に歩を進める…真っ赤なジャージの上下に身を包み、肩の少し下まで伸びた髪は、茶と言うより金色に近い…この女…名前は石○理沙…別ユニットの仕事を終え、コンサートの行われる、この地に先乗りしていた…
ドアの向こうには、スタッフらしき男…正体は定かではない…理沙は静かにドアを開けると、無言で男を部屋の中に招き入れた…
ドアが閉まるや否や、理沙の表情が緩む…
見つめ合うだけで会話は無い…理沙は男の訪問を待ちわびていたのか、何のためらいもなく、首元まで上げられていた赤いジャージのジッパーを自らの手でスッと降した…
ブラは着けておらず、肌理の細かい奇麗な白い肌と、小さな胸が男の目の前で露になった…男も理沙の行動に驚く事も無く、ジッと見つめているだけであった…
理沙は18歳…この歳にして、自分の体、美に関して独特の美学を持っている…美学と言うより、その考え方は、哲学に近い…肌に残る下着の跡、服の上から透ける下着のラインを嫌い、プライベートな空間では下着を着ける習慣が無い…ウエストのゴムを極端に弛め、腰骨に辛うじて引っ掛かっている程度のジャージのパンツも、締め付け跡を残さぬ工夫だと言う…
理沙は、そのパンツも静かに脱ぎ捨てる…大きな窓に理沙の裸体が写し出された…
男と短く唇を重ね合わせた後、ベットの上に座り、白い壁に背を付ける理沙…
男も急いでシャツを脱ぎ、理沙の隣に腰を降ろす…男の手が枕の下に伸びると…そこには、ショッキングピンクのペンシル型のバイブレーター…
男は、その存在を知っているかの様に、無駄な動きも無く、バイブを手中に収めた…ブーンと小さな音が静かな部屋の中に響く…
理沙の小さな胸のピンク乳頭は、既にツンと上を向いていた…男の舌が、その回りで優しく円を描いていた…狭い範囲に密集した陰毛に、バイブの振動が到達する…
『ぁあっ…ぁあん…あーっああぁ…』
バイブの音を消す、理沙の甘い声…ブーブーと細かい振動が加わると、髪の色とは対照的に黒々とした陰毛が、小さく揺れていた…理沙の両足の間隔は、徐々に広がって行った…
何時しか男も、産まれたままの姿になり、理沙の体の隅々まで、舌先で丹念に愛撫を繰り返していた…バイブが理沙の花びらを揺らし始めると、理沙は瞼を閉じ、天井を仰ぐ…