唯高帰宅部茜色同好会!(第三章)-14
「アイサはやっぱりアッキュのこと、好きだったかー」
マリィは応援席でアイサの様子を眺めながら溜め息を吐いた。
いかにもやっちゃった、なんて言いたそうな顔をしている。
「……そうみたいだね」
サキはやはり衝撃的だったのか、すっかり暗くなっている。
「アイサが急にテントの方に走り出したから何かと思ったけどね」
「……うん」
「アイサが戻ってきたら、いっぱい質問攻めしてやるわ!」
「……」
「なあユーリ、アイサってアッキュのことが好きなのかね」
「……どうだろうな」
アッキュが打席に入るのを見送りながら、二人はベンチで互いにそう言った。
「……好きなんだろ?アイサのこと」
「……どうだろうな」
「…ま!今そんなこと考えたって始まらねーぜ!今回は女連中にいいかっこ見せるんだからな!」
キスケは笑ってユーリの背中を叩くと、予備のバットを持って素振りを始めた。
「……アッキュ」