シュガーなモーニング-1
ある天気のいい月曜日の朝、ベットで眠る葵に忍び寄る黒い影。
ギシッ
ベットに腰をかけた春樹は葵の頭を優しく撫でた。
「おはよう、僕の可愛い葵」
「うん・・・んん・・・」
葵は朝が弱い。ちょっとやそっとじゃ起きない葵を起こすのは、幼馴染であり、マンションのお隣に住む春樹の役目になっている。
葵の両親は共働きで朝がとても早く、寝坊助の葵を起こす為に以前は猛ピンポン攻撃で起こしていたが、ただの幼馴染から恋人同士になった今はベランダから
葵の部屋に侵入して起こしている。
「早く起きなさい、葵」
ちゅっ
葵のまぶたに軽くキス。
「ん・・・やぁ・・・」
それでも葵は気持ちいいお布団の中から出ようとせず、目を開けられない。
ギュっと目をつぶりイヤイヤする葵の愛しい顔を見ていると、思わずヨコシマな欲望が首をもたげてくる。
――いや、こんな朝からダメだろ・・・(苦笑)
手を出したい気持ちをぐっと堪え、春樹なりに精一杯の妥協をする。
「僕のお姫さま、起きて?」
葵の薄いピンク色の唇に、ちゅうっと少し長めにキスをした。
「!!」
さすがの葵もビクッと反応して目を開いた。
「ハル君、今ちゅうしたでしょ?」
まだ少しまどろみながら、寝起きのために舌足らずになりながら葵が聞く。
「可愛い葵を見てたらしたくなっちゃったんだよ。嫌だったの?」
困ったように微笑む大好きな春樹をみていると、葵の胸は、きゅん・・・となる。
「ううん・・・ヤじゃない・・・ヤじゃないの・・・・・・嬉しいかったの」
頬をほんのり染めて、ちょっと涙目になりながらエヘヘっと恥ずかしそうに葵は笑った。
がばっ!!
「!?」
急に春樹が寝ている葵を抱きしめた。
――くっそう、可愛い。こんなの我慢できないってば・・・
「ハ?・・・ハルく・・・んっ!!」
目をぱちくりしている葵の言葉を遮って、情熱的なキスをする。
舌で歯を舐めて開けさせると、葵の甘い舌を強く絡め、ちゅっと吸う。