恋愛下手な俺。-5
「でも、准って意外と子供っぽいとこもあって」
その言葉を聞いて、何故だか喉の奥がクッと苦しくなった。
イライラするような、焦りのような、そんな感情が俺の頭の中を支配する。
こんな感情、俺は知らない。
「でもお前、好きと憧れは違うって」
気づいた時には、そう口にしていた。
美佳は一瞬驚いたような顔をしたが、「一緒だった」と笑った。
「あたし、ずっと好きだった人がいたの。
でも、その人は一生かかっても振り向いてくれなさそうだし」
「それって」
「耕貴だよ。」
思わぬ告白に、心臓がバクバクと動く。
もう辺りはすっかり暗かったが、美佳が少し悲しそうにしているのが分かった。
「でも、もう…」
美佳の細い腕を、勢いよく引っ張る。
小さな体は簡単に俺の腕の中へ納まった。
「ちょ、耕貴、やめて」
そう言って、美佳は俺の胸をググッと押し返すが、俺はより一層強く抱きしめた。
首元に顔をうずめると、知らない石鹸のにおいがする。
ああ、俺はきっと独占欲が強いんだ。
「耕貴、ねえ!やめてよっ」
耳を舐めると、少しだけビクンと反応する。
「耳、弱いの?」
そう言いながら、俺は美佳の制服の中に手を入れる。
「耕貴、ほんとに駄目だって!
あたし、もう耕貴のことすきじゃないんだよ…」
耕貴耕貴って、こいつ誘ってんのかな。
俺は構わず、背中に手を伸ばしブラのホックをプチンと外す。
「やめてってば」
もう俺は止まらなくなっていた。
どうにか美佳の気をもう1度自分に向けたたかった。
「耕貴…」
そう言う美佳の唇をふさぐ。
「んっ、」
深いキスをしながら、俺の右手は胸を捕えた。
突起に触れると美佳は息をもらす。
「こうき…」
とろんとした目で見つめられると、理性が吹っ飛びそうになる。
いや、こうしてる時点でもう理性なんて持ってないんだろうけど。
「美佳、俺の上座って」
美佳はフルフルと首を横に振るが、「お願い」と言うと渋々立ち上がって俺の前に立った。