警部補 少年係-6
17時14分。事情聴取開始。録音。
カチャカチャカチャ(電話番号を押す音。)プルルルー
「はい、もしもし。」
「あ、娘さんですか?お母さんおられる清子さん。」
「はい、ちょっとお待ちください。」
(20秒ぐらいあく)
「はい、代わりました。」
「清子さんいないの?」
「はい、私ですけど。」
「あ、清子さんでしたか失礼しました。天留川警察ですけど、あの東京連続殺人事件のことについてもう少し教えてほしいんやけど。」(いかにも間違えた感じで冷静に言う。)
「はい。」
「あっ。忘れんうちに聞いとくは。住所は?」
「え〜〜〜〜〜〜!!」(署ごとひっくり返るかと思うほどの驚きぶり。)
「そんな驚くことあれへんやんか(ないんじゃない)?住所聞いてるだけやのに。(怒)言うて。」
「大阪府高成市日陰ヶ丘9丁目13の11。」(かなり焦っている様子が伝わってくる。)
「下の名前は清子さんでおうてんねんなぁ。」(確認も兼ねる。)
「はい。」(低めのテンションで答える。)
「清子さん。年は?」
「40。」
「犯人の特徴は?」
「三角顔でがっしりとした体形。」(ここはしっかりとした口調で答える。)
「はい、じゃまた何かあればよろしくお願いします。」ガチャ(電話を切る音。)
下中巡査部長をはじめとする数人の刑事と会話。
「年偽ってるな。多分中学生か高校生や。下の名前も怪しい。」(長年の経験で喋り方で年齢が推測できる)
「三角顔でがっしりとした体形だけやったら、どこにでもおりそう。」
「かなり怪しいですね〜。」
「具体的に説明してもらって、家行くって言ってみよ。」(普通は署に来させるのが一般的だが…未成年が一人で来られても困るので。)