ラブリー・ワイフ/世話女房-7
… … … …
[ ホント怒ってないの? ]
[ もう…いいよ。
あの子にもきつく言っといたしさ… ]
[ あのコ!?… ]
実は涼子には不妊症の疑いがあり、検査入院というより種付けのための入院だったという。
[ あたし思うんだけどさ…
あんたの事、大事にしてなかったよ…
親友なのにさ。 ]
[ あたしは覚えてたよ…
まぁ…偉そうな事言えないけど… ]
涼子は昔みたいにふふっと唇だけ笑った。
[ それにさ… ]
[ それに?… ]
[ あたし、あんたの中学生の弟、二回ほど喰っちゃったんだもん。 ]
[ 朋樹?… ]
[ こ・れ・で…おあいこ…ね? ]
それからまた涼子との交流は続いた。
もう昔みたいに男漁りには出かけないけれど、時々は二人で出かけたりもする。
ただ、あたしはまだひとり身でぶらぶらしている。
もし結婚して涼子ほど、ベタ惚れになったところへ涼子に亭主を喰われても文句は言えないからだ。