告白パニックデイ-6
「で?そういう吾妻はなんでいるの?悩み事?」
「ん―……、まぁそんなトコだな」
「なになに?私が相談に乗ったげようじゃないの」
「いや、いーよ」
軽く流す俺を、水澄はちょっと心配そうな目で見た。
まったく、こいつは感情がすぐ顔に出るから分かりやすい。
「や、マジでいいよ。悩みならもう解決したから」
「そうなの?」
「あぁ。……なぁ水澄」
「ん?なに?」
――覚悟は決まった。
気合い入れろ、俺。
真っすぐに水澄の方を見て、上擦りそうになる声を必死に抑え――告げる。
「好きだ。俺と付き合って欲しい」
「…………え?」
水澄はいきなりの告白にキョトンとしている。
目をパチパチしている。
「え?……えっ?」
次第にその顔が赤くなっていく。
「あの、それって、えと、えと……」
見事に真っ赤になった。
湯気とか出そうなくらいに。
……ちなみに告白の返事を待っているこっちとしては、なんか胃がねじ切れそうなくらい緊張してたりするのだが。
「あの、その、えと、あー、うー〜〜!」
見てるこっちが心配になるくらい真っ赤になってテンパった水澄は、
「わ……わ……」
「……わ?」
「わかんないよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!」
そう叫ぶなり、脱兎の如く逃げ出したのだった。
いきなりの事態に着いていけなかった俺は棒立ちのまま、追いかけることもできず。我に返ったときには既に水澄の姿は無く。
「わかんない、ってお前………なんだよそれ……」
屋上前の階段に一人、脱力して座り込んだのだった。
つづく!