母子愛『始まりの夜』-1
私には、息子が一人います
最近になって、長年付き添ってきた夫を亡くし……息子と二人きり
この子も立派に成長して、その容姿も段々若い頃の夫に似てきたのに嬉しく思ってます
「お帰り、丁度ご飯出来てるわよ。お風呂……先に入る?」
帰ってきた息子を出迎える、息子も社会人になりもう気分は夫の帰りを迎えている気分だ
「ご飯、もうお腹空いちゃって」
息子は良い子で良かった、夫がいなくなって忙しくなった私を手助けしてくれて……
今では我が家の大黒柱のような存在になった
そんな息子に私はもう惹かれてる
母としても、女としても
この子にもう惹かれてる
「母さん、父さんがいなくて寂しい?」
「え?」
食事中、息子が突然私に質問した
少し心配そうに私を見つめるように……優しく聞いてきたのだ
「どうしたの急に?」
「いやさ、時々疲れた表情してるからさ……その、何て言うんだろう?……支えになってくれる人がいなくて寂しいのかな……って思って」
「えっ……」
息子の言う通り、時々疲れたようにぼーっとした表情をする時がある
でも疲れてるんじゃない……
恋しく思ってるの、夫に似た貴方を……
「大丈夫よ……私には宗君がいるから」
「……そっか、なら良かった」
私が笑顔で言ってみせると息子も笑ってくれた
「無茶しないでくれよ?困ったら俺がいるから……頼りにしてくれよ?」
「ええ……有難うっ」
嬉しい……私の事を思ってくれて
「っ…くっ……っああ!っ……んんっ!…」
夫とのセックスを思い出しながら……指で膣内を弄る
好きで好きで堪らなかった夫とのセックス……今はもう出来ない
「っくっ……秀人っ……あぁっ!っ……駄目っ…駄目っ……んっ!」
絶頂に達し、腰を浮かせて逝く……
そんな私の顔には涙が流れていた……
「秀人……何で死んじゃうのよ……っ……」
死んだ夫はもう生き返らない……
わかってる、それはわかってる……
だけど涙は止まらない……
「……」
困ったら俺がいるから……頼りにしてくれよ?
「……宗君……」