双子の姉妹。 9-1
翌日からも、勉強は相変わらずほぼ毎日続いた。
最終模試もあり、その結果、琴音はもちろん合格ラインを越えていた。
麻琴も格段にランクは上がり、あともう少しで確実というところまで来た。
二人は当然喜んでいた。
でも俺は、素直に喜べなかった。
受験が終われば、俺は告白の返事を返さなきゃならない。
そして家庭教師という立場でも、二人は俺から卒業だ。
どちらも考えれば考えるほど憂鬱になる。
両方と付き合えばいいのよ!
ふとおばさんの言葉が頭をよぎった。
そうできればいいんだけどな…
今日までにクリスマスや正月なんてイベントもあった。
クリスマスは櫛森家でケーキを食べたし、正月は元旦に三人で初詣にも行った。
どちらも、もちろん楽しかった。
でも、やっぱり心から笑えなかった。
なんでだろう。
いつもと変わらないはずなのに。
胸が痛い。