彼女と私の恋愛事情!?2話〜”想い出”とお出かけの約束〜-1
これはまだ、私と冬姫が合う前の話。
といっても、その時の年はまだお子様もいいところで。
一桁代、もうすぐ2桁の誕生日がやってくるそんなところで私は冬姫と出会った。
それは雨の中だった・・・。
でも、彼女は覚えてないだろう、その時1回会ったきりだったから。
でも、確かに今思う、恋というものを知ったのはこの瞬間だったんだろうって。
「ふーゆき!」
「わぁ! 千影ちゃん!?」
朝、私は、学校で冬姫が絶対出てくる場所でいつも待機している。
自分でも思うがおかしな子なんじゃないかなぁとたまに思う。
「ど、どうしたの?」
「暇だったから、冬姫と話でもしようかと思って」
そう、私は晴れて冬姫と『お友達』になった。
だけど、そう思うだけで胸がズキンとなる。
「もう、暇だったって、これから授業だよ、教室戻らなくていいの?」
「んーそれより冬姫といる方がいいもん」
「あはは・・・、でも授業はちゃんと受けないとだめだよ?」
「わかってるよー」
いつもこんな感じだけど、やっぱり冬姫といるとなにかと楽しい。
「あ、そうだ千影ちゃん」
「ん、何?」
「帰り一緒に帰らない?」
「え? なんでまた」
珍しかった、というか冬姫から一緒に帰ろうって言われたのは初めてだったかも。
「ダメ?」
「いやいやいや、ダメなわけないよー」
「じゃあ、また後でね」
と冬姫は去っていってしまった。
一緒に帰ろうって誘ってくれた、冬姫から、そう考えただけで嬉しかった。
教室に行くまで、にやけてたかもしれない。
そして放課後、私は一目散に教室を飛び出した。
そして靴箱で急いで靴を履き替えて、タタタッっと校門まで走る。
ここで待ってれば必ず会うからだ。
しかし、驚いたことに、冬姫の方が先に来ていた。