彼女と私の恋愛事情!?2話〜”想い出”とお出かけの約束〜-5
「嫌なこと?」
「うん、なんかね、男と間違えられることが一番多かったのがこの公園だったかなぁって」
「ふ〜ん」
「まぁ、他でも間違えられてたんだけどね、ここでよく体動かして遊んでたからかな?」
「女の子っぽくしようとは思わなかったの?」
「まぁ、髪を伸ばすにしても、時間がかかるでしょ?」
「うん」
「服装と思ったけど、スカートとか履き慣れてないし買う気もなかったから・・・」
「だからそのまま通しちゃった?」
「あはは・・・うん」
苦笑しながら冬姫がうなずく
「なんで、その時、公園なんかで遊んでたの?」
「男の子とばっか遊んでたからかな?」
「今とほとんど変わらない姿のままで?」
「うん」
それは間違えるだろう。
口には出せなかった。
「まぁ、今もおんなじ状況だけどね」
「そうだ!じゃあ今度のお出かけ、服買いに行こうよ!」
「え、それはいいけど、千影ちゃんなんかほしいものあるの?」
「ないよ?」
当たり前のように言ったのに驚いたのか冬姫が目を丸くする。
「ええ!?じゃあなんで?」
「冬姫の服だよ」
「少しでも女の子っぽくすればいいんじゃない?」
自分にコンプレックスを持ってるんならそうすればいいと思った。
「私には多分似合わないよ・・・」
「えーそんなことないと思うけどな」
そう言うと、冬姫が苦笑をこぼして
「買い被りすぎだよ」
「いいの、じゃあ決まりね!」
そう言って決めつけてしまう。
勢いで言ってしまえばこっちのものだ。
「もう、強引だなぁ」
そこで話が終わり学園が目の前に見えてきた。
そして靴箱のところまで来ると教室が分かれるので冬姫とはそこでお別れだ。