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春に囀ずる
【女性向け 官能小説】

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春の戯れ-8

「あーあ、せっかく買ったのに紗英さんのせいでびっしょびしょー」

摘まんで晒されたショーツは確かに吸いきれなかった蜜のせいで色も変わりふわふわしていたフリルはぐっしょり濡れて使い物になりそうもない。

「わ、私のせいじゃないわよ!そんなのハルのせいじゃない!」

「ふーん、俺がそれだけキモチヨくしちゃった、と」

「〜〜〜っ!!!!」


にやにや言われることは図星で顔が赤くなるのを止められそうにない。


「ちょー感じてたもんね、紗英ってばえっちー」

「……ハルのいじわる」

涙声で反論すれば、ハルは苦笑いをして「嬉しくて、つい……意地悪してごめん」そう髪を撫でて呟いた。


嬉しくて……って。


そんなこと素直に言われちゃ怒るに怒れないじゃない…〜〜っ!!


突然のプレゼントには要注意。

でも私の愛しい年下彼氏はこうして私を蜜の如くとろとろにするのが上手いのです。


シーツにくるまってハルに抱きつけばハルは驚いたようにして、……でも壊れ物を扱うように、けれど手放さないように強く、……抱き締め返してくれた。

だからかなわないなぁ、と思っちゃうんだけどなぁ。





でも鶯クン?

こんなものドコで買ったのかワタクシちょっと心配なのですケド。





その後たくさんの付箋がついた通販カタログを見つけた瞬間、怒るより脱力したのは、やっぱりハルを愛するが故なんでショーカネ?


……よかった。
下着売り場で選んだとかじゃなくて。
っていうかあんな裂け目あるブラなんて下着売り場にはないだろうケド……まー、一安心。


……って言ってもこの付箋の量……。

にゃんにゃんセットとかセクシーパッションナイトセットとか……付箋すごいケドもう着ないからね!?

しないからね!?


二度目なんて絶対に絶対にありえないんだからね!





………た、たぶん。


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