危険なお留守番・女子高生由真-6
「ば、馬鹿だなぁ…オマエ何にも知らねぇんだな!こういうのは一人で使うとは限らねーんだぞ」
わざと自分を下品に取り繕って、由真の恥ずかしさを紛らしてやりたいと思う。
「どういうこと?あたしお兄ちゃんみたいにやらしくないから知らないもん」
和也が陽気になったことで由真は少しリラックスしたのかいつもの調子を取り戻しながら言った。
お互い気まずいとは思いながら、和也も由真もなんとかこの場を明るく乗り切りたいという思いで必死だ。
「……つまり……そういう……プ…プレイだよ……」
プレイという生々しい言葉を使ってしまったことをすぐさま後悔したが、今さらあとにはひけない。
「何?そういうプレイって?」
由真も会話を繋げようと一生懸命になっているのがわかる。
「だからさ……その……エ、エッチする時にさ……男のほうが……これで……女のコを……攻めたりするんだよ」
『俺は妹になんてことを言ってるんだろう――』
彼女とさえ絶対にしないような卑猥な会話を、妹と二人きりでしていることがたまらなく気恥ずかしい。
これらの道具を「自慰に使うのだ」と考えるより、「男が女を攻めるために使うのだ」と考えるほうがはるかに卑猥な感じがするということを、和也は言ってしまってから初めて気がついた。
自分で自分の言葉に反応して、下半身が急激に熱くなる。
ずっと子供だと思っていたのに――いつの間にか女らしく成長した由真の胸元やくびれたウエストについつい目がいってしまう。
『こ、こいつ……こんなに胸デカかったっけ……』
ドキマギと視線を下にそらすと、由真が紫色のバイブレーターを大事そうに握りしめているのが目に入った。
「な、なんだよ……オマエ……まさか使ってみようとか思ってたんじゃねえの?」
雰囲気を紛らそうとわざと意地悪く言いながら、バイブレーターを持っている由真の手をぐいっと引っ張ると、勢い余って由真の手から電池がバラバラとこぼれ落ちた。
一瞬にして空気が凍りつき、重苦しい沈黙が二人に襲いかかる。
由真は恥ずかしさのあまり身体を縮こまらせてうつむいてしまった。
『やばい……なんとかしなくちゃ……』
そう思う一方で、由真が本当にこの玩具を使おうとしていたのだというショックで頭がカッカしている自分がいる。
「……あー、まぁそうだよ!どんなふうに動くか見てみたいよな!……お、俺も見たいもん!で、電池、入れてみようぜ」
変なことを口走っているとは思いながら、自分を止めることができない。