ラブ節句ー雛ー-4
「さ、大地。あっくの写真撮っちゃって!」
そしてケーキ屋さんへ!
「え、な、お前、テンション高くね?」
そりゃ高くもなるわ!ケーキ食べるから!
しかも、あっくが満面の笑みを浮かべてる。
…くっ、なぜその笑みをアタシたち両親にはむけてくれない…。
なんて悔やんでいると
「お前、何やってんだよ」
はい?
「お前もあっくんとこ行けよ」
アタシも…?
「どして?」
「女の子はみんなお雛様なんだろ?甜華雛さん」
アタシも…女の子なんだ…。
それならアンタはお内裏様かな。
「うんっ!」
アタシはあっくを膝に乗せて、カメラの向こう側に笑顔を向けた。
「ハイ、雛祭り!」
「可愛く取れた?」
「ああ、お前は分かんない。あっくしか見てなかったから。あっくは完璧だった!」
…死ね!
もう前言撤回してやるもんね。
あんたは牛車の牛だ。または嫁入り道具だ。
でも、まぁいっか。
大久間家にはお雛様が二人いるから。
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