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空色の傘
【ショートショート その他小説】

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空色の傘-1

あの子は雨が嫌いだった

髪の毛がクルクルになるんだと

晴れ渡った空が好きなんだと

そんなあの子のために、せめて青空だけでもと思って僕は空色の傘を彼女にプレゼントした

傘を開くと一面に広がる青空

青空の下で彼女は僕にほほ笑んでくれた


「パパ!あそこの木まできょうそうしよう!」

ポカポカと暖かい春の日

あの傘のような青空の下で娘と僕と、それから君が。


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