生徒会へようこそ【MISSION'0'停学を回避せよ!】-6
あ、あれ?
確かに僕は第4多目的室に入った。
現に隣には宝さんがいる『みたい』だし。
なぜ『みたい』なのかというと
「何だ、これは?何だ、なんなんだ?」
という声が、隣から聞こえてくるからだ。
僕は聴覚だけで宝さんの存在を確認しなきゃならない。
理由は簡単。
真っ暗なんだ。
第4多目的室の中は、真っ暗で何も見えなかった。
宝さんじゃないけど、本当に何で!?
と思った刹那。
「うっ…」
「まぶしっ!」
辺りは一瞬にして真っ白に輝いた。
スポットライトかな。
光の中って明るすぎて何も見えないんだな。
当たったことないから初体験。
「よーうこそ、第4多目的室へ」
突如、光の向こう側から男の人の声がした。
何だか楽しそうだ。
「こ、こんにちは」
「生徒会の皆様ですか!?」
宝さんが目の前に手でひさしを作って問う。
「いかにもいかにも!」
まあ、そうだろうね。
でも何でこんなことを。
「なぜこんなことをなさるのですか?」
宝さんの口調が変わってる。僕なんて貴様扱いだったのに…。
「まぁー、俺たちを仲間以外に見られたくないってのが本音かな」
「な、なるほど…深い」
そうかな。
「なぁーに格好付けてんの?キャハハハハッ」
今度は甲高い女の子の声。
「別に深い意味無いのー!室内が超キッタナイから見られたくないだーけ♪」
へぇ、そうなんだ。
「テメーうるせぇよ!黙れよ!!俺の仕事盗んなよっ!!」
「はいはーい♪」
「あの…面接と聞いて来たのですが…」
宝さんが話を本筋に戻す。
この生徒会、大丈夫なんだろうか。