生徒会へようこそ【MISSION'0'停学を回避せよ!】-4
「だから何なのだ。貴様、ふざけているのか?いつまでそこに立っているつもりだ」
「あえ、えと…ぼっ、僕は第4多目的室に用があって…!」
急に話しかけられると、混乱してしどろもどろになってしまう。
それでも僕の言葉は宝さんに伝わったらしく、彼女は少し眉を動かした。
「…貴様も?」
貴様『も』?
「え、じゃあ…宝さんも…」
「…ああ、そうだ。渡邊先生に生徒会へと誘われた」
僕は考えた。
宝 寿絵瑠と一緒に生徒会。
トップオブ生徒の宝 寿絵瑠と生徒会。
一生話すことは無いと思っていたあの宝 寿絵瑠と生徒会。
……夢のようだ!!
「ッシャ!!」
「い、いきなりどうした。変な奴だな」
「あ、いや何でもありません」
危ない危ない。手が勝手に…。
「そうか。これからよろしくな、と言いたいところだがまだだめだ。まずは生徒会役員になってからだな」
「え?なってから?」
「貴様、もう面接に通った気でいるのか?」
「面接って…?」
面接って何だ。
今から僕は面接をしなきゃいけないのか?
僕の言葉に宝さんは呆れたように顔を歪ませた。
「貴様、何も聞いてないのか?」
「放課後、ここに来いってしか…」
宝さんははぁっとため息を吐いて、腰に手を当てた。
「仕方ないな。寿絵瑠が説明してやろう」
よろしくお願いします。
「いいか。まず、寿絵瑠たちは必ず委員会に入らなければならないだろう?」
僕は頷く。
「図書委員、体育委員、清掃委員、中には制服委員なんて謎の委員会もあるが、その委員会の頂点に立つのが生徒会だ」
そう。この学校は少し変わっていて、委員会活動が活発だ。委員会自体も大量だし。
もちろん部活動も盛んだが、運動部以外は委員会が部活と言っても過言ではない。
例えば放送委員会だったらニュース番組を作って流したり、文芸委員会なら自作の詩や小説を冊子にして配ったりしている。
さっきの制服委員会は、たぶん制服の改定から制服に関する校則の見直しなんかをしているんだと思う。
そういえば新聞委員会の人が撮った写真が、大会か何かで賞を貰ったとこの間表彰されていた。