卒業-2
応援同好会の活動内容は、あってないようなものだった。
最初は勿論、応援の形なんかを習って、黙々と毎日練習していたけど、それを全て覚えてしまってからは、毎日凛先輩とお茶を飲んだりお菓子を食べながら、暗くなるまでしゃべっていた。
たった二人の応援団なんか、他の部活に呼ばれるわけもなかったのだ。
凛先輩とは約二年間で、いろいろな話をした。
今ではお互いのことで、知らないことは本当に少ないと思う。
他にも一緒に勉強したり、ちょっと遊びに出かけたり。
端から見れば恋人同士のように見えたかもしれない。
でも、僕は凛先輩にとって、永遠にぼーやだったのだ。
そんな凛先輩も明日で高校を卒業する。
正直、このままの関係でいいと思うことは数え切れないほどあった。
告白してしまえば関係が崩れるかもしれないと思ったし、何より勇気が出なかった。
でも明後日からはもう凛先輩に会えなくなる。
気持ちを伝えないまま終わるのだけは嫌だった。
だから明日、僕は凛先輩に気持ちを伝えようと思う。