双子の姉妹。 5-6
***
帰り道、俺は途中にある公園に寄ると、古ぼけたベンチに座った。
かなりごり押しで香織の気持ちを告げられ、更には俺の好きな人は双子の姉妹だと決めつけられた。
そりゃ言われたときは、納得いかなかった。
でも今は…
香織のおかげで自分の本当の気持ちに気付けたのかもしれない。
俺は本当は香織を恋愛対象として見れなかった。
恩人に恋をしたわけじゃなく、それは友情だと感じていたんだ。
姉妹の受験のためにバイトを頑張るのも…
勉強以外で姉妹とずっと一緒にいるのも…
姉妹に後ろめたいことをしたくないのも…
俺は前から…
あの双子の姉妹が好きだったからなんだ…