背徳の時間〔とき〕C-3
「おねがい…ふく…ぬがせて…」
「ん?真由花はもうそんなに俺が欲しいの?もしかしてもう濡らしてる?」
和気さんは私の欲情のまなざしに、一瞬眉根にしわを寄せ、すでに気狂いしそうな私のパンティーの中へと指を忍ばせてくる。
私のやわらかな草むらを梳く彼の指に、私は焦れ腰を浮かせた。
「おねがい…」
「…この指が欲しい?」
つい待ちきれなくて、私が懇願の瞳で彼を見上げると、彼はそんな私の思いを受け止めてくれた。
そして潤んだ私の瞳を見つめたまま、彼は静かに二本指を私の秘裂にあてがい、ゆっくりと上下に擦り立てていく。
私の体の表面で、一番滑らかなその部分の皮膚が、彼の指先に吸い付いたと思えば、時にめくれ、そしてひくひくと震えを起こす。
…と同時に、細かな快感のさざ波が、私の背筋をさわさわと駈け上がっていく。
キス以外愛撫を受けたわけでもない私の秘陰は、すでにクチクチと粘った水音を立て、いつのまにかヌメリまで溢れさせていた。
「真由花はもうこんなにしてる」
半ば呆れたような瞳を私に向け、和気さんは潤む私のそこに、節くれた指をヌプヌプと沈めていった。
「んんっ…うぅ…」
私は目を開けたまま歯を食い縛り、いつものように彼を見つめる。
「いい子だよ真由花…しっかり俺を見てろ」
彼のやわらかな視線が私に向けられた。
彼との情事の間、私は目を閉じ淫欲に溺れることが許されない。
これは彼と初めて体を重ねた時からの暗黙の了解。
なぜそうしなければいけないかと言えば…
自分の指で、舌で、狂おしく乱れていく私の一つ一つの表情を、片時も見逃したくない…という彼の願いによるものだから。
まぶたを一度閉じることで、承伏の合図を送った私の熱いぬかるみを、和気さんの指がゆっくりと掻き回し始めた。
それはまるで小さな蛇のように巧みに私の中で蠢き、いい場所を探りながら、ざらついた襞と襞の間をくまなく擦りあげてゆく。
「は…ぁあ〜〜っ!」
堪らず声の上がったその一点を、彼はさらに激しく揺すり始め、恥ずかしいほど甲高い声で私を啼かせてしまう。