青山恵理・修学旅行の夜-16
コレ………
リップクリームじゃ……?
『渋川くんはいつもリップクリームを使っているから、唇がすべすべでキスがすっごく気持ちイイ』とミカが言っていたのを思い出した。
渋川くんの唇の上を何度もなぞったリップクリームが、私の恥穴をどんどん逆行してくる―――。
ああっ……入れないで……
こんなの……ダメ……。
直腸の熱で表面が溶けたのか、その卑猥な淫具は、まるでオイルを塗ったように私の中でスムーズなピストン運動を開始した。
下半身全体に急速に広がっていくひりつくような異様な感覚。
初めて経験する拷問のような快楽に、愛液が堰を切ったように溢れ出し、私は抵抗することすら忘れてその中に没入してしまいそうになっていた。
リップクリームの動きに合わせて、収縮と拡張を繰り返す私の肉壁。
それに煽られるように櫻木くんの行為もだんだんエスカレートしていく。
一本の指だけでも窮屈な未開の亀裂を、ぐいぐい押し広げながらめり込んでくる二本目の指。
息苦しいほどの圧迫感と、肉が引き裂かれるような痛みが私を襲う。
「……ハッ……ハッ……ハァッ……ハァッ……」
狭くぬるついた亀裂の中を激しく上下する櫻木くんの指。
その動きを読むように、渋川くんが絶妙なタイミングでリップクリームの抜き挿しを繰り返す。
前後の穴を別一度に塞がれる強烈な圧迫感。
恥ずかしさと息苦しさで、どうにかなってしまいそうになる。
リップクリームと櫻木くんの指が薄い粘膜ごしにぶつかり合うのがはっきりとわかった。
―――こんなの嫌――!
気持ちを裏切るように、だんだんと自分の中で得体の知れない感覚が高まっているのがわかる。
生まれてはじめての強烈な刺激に、私の理性はもう崩壊寸前になっていた。