『愛を写す、君を愛すE』-2
「っ!!!!!」
山本ユリカはガタガタと音をたてて
反対側のベッド際まだ後ずさりをした。
「ビックリしすぎだって。」
僕は振り返りながら
脱いだシャツを机のイスにかける。
「そっっ!!
そんな格好に目の前でなられたら
誰だって見ちゃうよ!!」
山本ユリカは必死に自己弁護をする。
「にしては
だいぶ熱視線を感じたんだけど。」
僕はにやにやしながら山本ユリカに近づく。
僕は山本ユリカをからかうのが楽しいらしい。
それもこれも、山本ユリカの反応が今まで携わってきた女達には
ないものだからだろう。
僕は調子に乗ってベッドの上に片足をのせた。
山本ユリカは顔を真っ赤にして後ずさりしようとするが、
すでに壁に面しているため、僕との距離をあけることができない。
「こないで!!」
「なんで?」
僕はにやにやしながら更に距離をつめる。
僕と山本ユリカの距離は30センチ。
山本ユリカは小刻みに震えている。
だけど、僕はそんなこと気にしない。
「山本さんはさ、
俺のこと好きなんでしょ?」
僕は爆弾を投下してみる。
「すっすきじゃない!」
しかし、そんな言葉も僕にとってはウソに聞こえる。
「でも、俺には全然そうには見えないんだけど。」
僕はそこまで言って
山本ユリカが今までのような反応をすることを期待していた。
その反応をみたら「ばーか」とでも言って、
この遊びを終わらせるつもりだった。
が、
山本ユリカは今までと異なる反応をしてきたのだった。