『愛を写す、君を愛すD』-6
「どうしたの?」
「どうしたのって・・・。」
「・・・まず、なんかクサイんだけど。」
山本ユリカは慌てて返答する。
「こっこれは!!
友達にムリヤリ香水つけさせられて!!」
「・・・ふーん。
まぁ匂いはしょーがないとして、
その目と口はなんなわけ?」
「これも友達がムリヤリ・・・。
ユリカには可愛さがたりないとか言って・・・!!」
僕が昇降口に着くまでの間に
山本ユリカはクラスの女子に
香水やらメイクやらオモチャにされていたようだ。
「・・・あっそ。
でも全然可愛くないから。」
「しつれーね!!
わ・・・わかってるよ!!そんなこと!!」
ずんずんと足音をたてて
山本ユリカは昇降口を出る。