『愛を写す、君を愛すC』-6
通知表の成績はまぁまぁだった。
クラスのやつらは
2があったなんて大騒ぎしてる。
通知表を交換し合ったり
自分の出来なさを
公表するバカたちのことを
僕は理解できない。
クラスの女子が話しかけてくる。
「タクミィvvv」
「何?」
相手をしてやることにする。
「通知表みせてよぉvv
私のも見ていいからさぁvvv」
と女子はムリヤリ僕の通知表を奪う。
「すごーい!!!!!
ほとんど5じゃん!!!!!」
その声に反応して
何人かワラワラと集まってこようとする。
「はいはい。そこまでー。」
面倒になる前に、
僕は女子から通知表を取り返す。
「えぇー・・ケチィ。
ユリカも見たいよねぇ?」
何故か女子が離れていた山本ユリカに
声をかける。