『愛を写す、君を愛すB』-1
昨日は一睡もすることができなかった。
ベットに横になっても気になってしまって
寝付くことができなかった。
不本意にも「ただキレイなだけ」という言葉に
僕は打ちのめされた。
山本ユリカにはあんなに容赦ないクセに
僕自身は結構打たれ弱くて笑えてくる。
ありがたいことに今日は終業式だから
さっさと家に帰って寝ようと決めて
いつもより少し早い時間に登校した。
昇降口でセンパイとすれちがった。
僕とすれちがっても
センパイは僕のことなど見向きもせずに
清純なセンパイとして去っていった。