『愛を写す、君を愛すB』-8
「昨日はそういったけど・・・。」
山本ユリカはうつむきながら話す。
「私は・・・大久保の写真が好きなの。」
「・・・・・・は?」
あまりにも唐突過ぎてアホな返答をしてしまう。
「だからっ!大久保が好きなの!」
不覚にも僕は赤面してしまった。
言葉がみつからなく、今度は僕がうつむく。
「ごっごめん!!違うのっ!!好きなのは大久保の写真だからっ!!」
それだけ言って
同じく赤面した山本ユリカはこの場から逃げようとする。
僕はその手をつかむ。
「撮るよ。」
「ぇ?」
「山本のこと撮ってやる。」
思わず口に出てしまった決意だった。