『愛を写す、君を愛すB』-5
「なんなんだよ・・・ったく。」
どうしようもなく、
このまま山本ユリカが目覚めるまで待つことにした。
前の席の奴はまだ登校していないので
そいつのイスをかりることにする。
イスに座ってうつ伏せに寝ている山本ユリカを見る。
改めて見ると
山本ユリカはキレイな方の分類なんだと実感した。
まつげは長く、唇も桜くらいの薄いピンク。
肌も透明感がある。
もとからこれだけの容姿があるのだから
がんばってがんばって自分を可愛くみせたい
女子から一線引かれてしまうのもわかる。
ふと目に留まるものに気がついた。
「・・・ニキビ。」
無意識に手が伸び
山本ユリカの顔にあるニキビに触れてしまった。
瞬間、山本ユリカが飛び起きる。