『愛を写す、君を愛すA』-7
感情が抑えられず
僕は山本ユリカを何も言えないまでに責めてしまった。
山本ユリカは何かを言おうとはしているが
言葉みつからないらしく
「ゴメンナサイ」
とだけなんとか言ってきた。
「ゴメンナサイということはさ、
やっぱり、そういうことなんだな。」
このごにおよんで
それでも責める言葉しかでてこない自分は
本当に人に対して容赦ないなと思う。
「・・・俺帰るから。」
カバンとブレザーを持って教室から出る。
さすがに野球部の練習は終わったらしく、
学校全体が静まりかえっていた。
廊下に出て
振り返って教室をみると
山本ユリカはまだその場に立ち尽くしていた。