『愛を写す、君を愛すA』-2
「パリコレに出たいの」
山本ユリカは突拍子もないことを打ち明けてきた。
「ふーん。」
「ふーん。て何よ。
どうせ叶わないって馬鹿にしてるんでしょ?」
「別に・・・馬鹿にしてねぇよ。どうでもいいだけ。」
「・・・どうでもいいって失礼じゃない?」
「だってさっき初めて話した人に
イキナリ夢とか話されても困るんだよね。」
「・・・・・・・・・。」
「そもそも人の夢とか興味ないし。」
「・・・・・・・・・。」
「つーか、俺にそんなこと言っても意味なくね?」
「・・・・・・・・・。」
そこまで言って顔を山本ユリカに向けると
大粒の涙がボロッとこぼれた瞬間だった。