「prelude」-6
「…え、夏木?」
「は、はい…」
「よりによってうちの生徒かよ…なんでこんな時間にこんなとこにいるんだよ。
」
「ごめんなさい…」
「俺がたまたま通りかかったからよかったけど…って泣くなよ!」
「ごめんなさ…っ!」
「こわかったよな…もうだいじょぶだよ。」
頭をポンポンと撫でてくれている。
「今日は家まで送っていくけど、夜はこの公園、もう二度と通るなよ?」
私は黙って頷いた。
私に合わせるよう、ゆっくりと、ただ歩く先生。
無言のまま家へと向かっていたところにいきなり声を掛けられた。
「…夏木さ、歴史好きなの?」
「え…は、はい!」
「そう。…夏木って、いつも授業真剣にきいてくれてるなぁって思ってたんだよ
。テストもだいたい3位以内には入ってるしさ。」
すごい。嬉しすぎる…
覚えててくれたんだ。
必死で頑張ってきた甲斐あった…
「ゎ、私…町田先生の授業好きです。」
「え…///ぁ…ありがとう…」
え、顔真っ赤…
照れてるの?
か、可愛いかも。