「prelude」-11
「卒業おめでとう!」
「町田先生…」
バレンタインの次の日、先生に告白した。
もちろんフラれたけどすごくスッキリして、受験勉強にも拍車がかかり、失恋の
余韻に浸る間もなかった。
「元気でな。」
そう言って先生が右手を差し出す。
「はい。先生もお幸せに。」
私も右手を差し出し、握手を交す。
「サンキュ。」
そう言った先生の笑顔を私はきっと一生忘れないだろう。