SEXの条件・学級委員長 川崎静奈 最終話-13
私たちはどこで間違えたのだろう。
もっと違う出会い方をしてたら、ちゃんと男と女として向き合うことが出来たのかな―――。
涙が溢れそうになったけれど、私は全力でそれをこらえた。
いつものように。さりげなく。当たり前のように言うのだ。
私は大きく深呼吸して、苦しかった恋に、最後の別れの言葉を告げた。
「自惚れないで。私――アンタのことなんか――男と思ってないから」
駐車場のすぐそばの林の中で、一羽のカラスが間抜けな声で「カァ」と鳴いた。
END