イケナイ関係!!-14
「あ、あ、でてぅ、でてるんよ? ショウの精子な、ウチんなかでなぁ、びゅぅびゅぅってなぁ、ウチのことなぁ、いじめるんよぉ」
由梨絵の内側は彼女の身体とは別行動らしく、もごもごと乱暴にうごめき、もっと精子をしぼろうと複雑に締め上げる。
「うぅ、もう、あ、だめだぁ……」
快楽に犯された彼からようやくつき物が落ちたのか、深いため息をついたあと、彼女の顔を見たいとそっと身体を離す。
「由梨絵さん、俺、絶対な……」
――嫁にする。
そう言おうとした唇が彼女の指先で止められる。
「うふふ、でてきぃ、ウチ、今からお風呂はいんねんといかんからなぁ」
「こんなことしておいていまさら恥ずかしがらないでよ」
「ええから、でてきぃ」
「やだよ」
「なん、おねがいなぁ」
「い・や・だ」
「だって、ウチ……」
妙にしおらしい由梨絵に翔太も訝りだす。そして視線が彼女のそれを追ったとき、それを理解した。
「由梨絵さん、血、血が!」
「もう、だからいったんよ」
互いの股間から見えた赤い液体に、翔太は一瞬気を失いかけた。
――
「んもう、情けないなぁ、ショウはぁ」
「げんぼぐがぎ……ごぼごぼ」
湯船に口元まで浸かり、ぶくぶくと泡を立てて反論する翔太。
「そういやショウ、膝小僧すりむいただけでワンワンないとったなぁ?」
「うるさいなあ。俺、血とかだめなんだよ。それに由梨絵さんだって蜘蛛苦手じゃん」
「いや、アレとかまどうまとゴキブリは無理」
ぶるぶると震える由梨絵をそっと抱き寄せる。
そうすればすぐにそれも治まるから。
「んでも由梨絵さん、痛くないの? あんなに血が出てて」
「んまぁ、いたいわなぁ……、てか、今も痛いしぃ」
「ごめんなさい。俺、由梨絵さんに酷いことして……」
興奮冷めて冷静になるとまた二人の関係に戻ってしまう。
「酷いことなんしてないでぇ、ウチ、ショウとしたかったん、それに、したのはウチからやろう?」
「そうだけど、由梨絵さんが傷つくぐらいなら、したくないよ」
「そうかぁ? きっとせんほうが傷ついたぞ?」
「なんで?」
「そうなぁ、もう少し大人になったら、わかるんちがうかなぁ」
「そう……」
またも子供扱いされるが、反省の気持ちが勝り、言い返すことができない。