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逃げ出しタイッ!?
【レイプ 官能小説】

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逃げ出しタイッ!?-46

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 家に帰ると誰も居なかった。今の時間帯ならまだ母も居るはずなのにと思いつつ、このほうが都合もよいと、ひとまず鍵を掛け直し、靴を手に持ち二階の自室に戻る。

 ここまでの全力疾走のせいで全身汗びっしょり。
 にもかかわらず、そのままベッドにダイブ。
 制服が皺になるのもお構いなし。
 どうせ二度と行かないと決めたのだし、使うこともない。

 ――なんか、眠いよ。

 空腹感はあるものの、精神的、肉体的疲労がそれを上回り、秋の肌寒さと布団の暖かさに誘われ、雅美は目を瞑った。

*−*

「おはよう」
「あ、早苗……おはよ」

 廊下で知った声がしたので振り返ると、早苗が手を振ってやってくる。
 彼女は満面の笑みを浮かべて、どこか興奮した様子で雅美の手をとる。

「ねえ、昨日の試合すごかったね!」
「そうなの? 私見てないから」
「なに言ってるのよ。一緒に応援したじゃない!」
「一緒に? 応援?」

――*

 ――昨日の試合は、確か……、フェンス越し……、
 雅美が遠くで眺めていたら、アップをしていた隆一に見つかり、無理やり応援席に連れていかれた。
 部員たちはマネージャーでもない女子の手を引く隆一をからかうが、彼もまんざらではなく、聞き流すよりも「うらやましいだろ、わざわざ来てもらったんだぜ!」と挑発的なことを言う。

『やっほー雅美! もう、遅刻っていうか、どこ行ってたの? 携帯に何度も連絡したんだから!』
『え? 携帯』

 よく見ると、着信二回にメールが一件。どれも早苗からのもの。

『しかも隆一君にエスコートされて? もう、抜け駆けなんてずるいんだから……』
『ごめん』
『それよりさ、雅美、俺、今日の試合、必ず勝つからさ、マジで! 応援頼むな!』
『うん。うん』

 ――けど、私……? 何か、違うような? でも、何が? なにもないよ。だって、今日は休みだもん。どこで何をしていようが、勝手だもん。

『が、がんばれ! 隆一』

 ――あ、呼び捨てにした。

『ああ、勝つ!』

 またアップを始める隆一は去り際にガッツポーズをして、笑顔から真剣なまなざしになる。

 ――そうだ、今日は隆一君の試合の日だ。なにしてるんだろ。私。


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