逃げ出しタイッ!?-40
「ああぁあああぁんぅぅ……」
両手で口を覆うものの、沸き起こる声は止め処がなく、下唇を噛み、うめき声程度
に抑える。
「ふん、ふん、ふぅ、あぁ、ふぅん」
背後で腰を突き上げる悟はたまに空気の漏れたような声を上げながら、雅美の乳房をもみくちゃにする。
「あ、やだ、おっぱい、触らないで」
発育途中の乳房は張り気味で強くもまれると痛みを伴うことがあり、たまに物がぶつかったり、重いもの、大きなものを抱えていると、それを覚えた。
「んぁ、あぁ、や、どうして? なんか、来る……かも」
けれど、それは間違いだと、今理解した。
今までのは痛みではない。
快感なのだと。
「うわ、おっぱい揉んだらまた締め付けてきやがった。ま、じ、こいつ、淫乱……だわっ!」
やや張りのある乳房から手が離れ、代わりに腰がだんっとバウンドし、雅美の膣内部を痛いぐらいに貫いた。
「あ、あぁ、うぅっ」
悟の弱い咆哮がひとつ。そして目を見開く雅美。
下半身に漏れる何か。
男のそれだけでも十分に熱いというのに、少しずつ染み出してくるそれは、彼女を内側から焦がし、気持ちを寒くさせた。
――また、出されちゃったよ。
「う、うっくぅ! ん、やぅ、ひぅん、あっ、あぁっ、やぁあぁ……」
涙としゃくりあげが始まるも、射精で伸縮する亀頭の刺激ががけっぷちで耐えていた気持ちをじりじりと押し込み……、
「う、うぅ、うぐぅ、あぅぐっ! んぐ、んぐぅくぅ……」
豚のような鳴き声を上げながら、雅美は全てを忘れさせてくれる恍惚に身悶えた。
**
半裸のまま、ベッドに寝そべっていた。
男たちは一度で満足できたらしく、服を正すと「明日もよろしく」と言い残して去っていった。
「……はぁ……あぁ……っん!」
苦しそうな声ひとつ。
「ん、んぅ、ん、あ、んっ!」
続く言葉と……、
くちゅ、ちゅくぷちゅっ、ぬちゅぬチュチュ……。
淫らな音。
「はぁはぁ、あぁはぁ……っ!」
二人が帰ったというのに、身体が熱い。
きっと辱め受けた身体が羞恥に燃えているのだ。
そう嘘をつき、体内の精子を少しでも掻き出すためと偽り、疼きを訴える箇所に触れる。
「ん、やぁ、だめぇっ!」
隣では妹が勉強をしている。今の時間帯はお気に入りのラジオ番組を聴いているのだろう。たまに笑い声が聞こえてくる。