逃げ出しタイッ!?-39
「だって、さっきから変だよ?」
「いやさ、それはやっぱり陸上部がんばってるもん。しょうがないじゃ……んぅ」
そして再び悟の悪戯が始まる。
「ん?」
「んぅ、な、なんでも、ないのぉ、ないのよぉ、だから、あんしん、し、て」
今度は先ほどより優しくなく、中指だけではなく、薬指、人差し指がぐりぐりとなじるように膣内部をいじくっている。
「ん、やっぱ風邪かもしんないぃ、わっ、だから、さ、うつっちゃまず、いぃしぃ、だからぁん、あのさ、ごめん!」
困惑する智美を締め出し、バタンとドアを閉める雅美。
そのままドアに寄りかかりながら滑り落ち、かつ、露わになったままのお尻を男に向けて振る。
「なんだ、マネージャーはもう欲しくなったの?」
くちゅくちゅと音を立てて指を出し入れする悟。その指は見えないが、おそらくは精子以外の粘液が混じり、絡み付いているはず。
「んぅん、やぁん……あっ!?」
嫌がるつもりが、声が上ずり、妹の足音が遠ざかるのをきっかけに、雅美はよろよろとなりながらも、自らショートパンツを脱ぐ。
「……入れなさいよ。入れたいんでしょ? すれば、いいじゃない」
悟の顔は見ない。もう誰もいない空間に向かって、何か壊れたように呟く雅美。
「へへ、ようやく素直になったな。このヘンタイどスケベ淫乱マネージャーが!」
予期せぬ挑発と、ぬらりと光る彼女のまだ綺麗な割れ目を目にし、悟は柔らかそうな尻肉に指を食い込ませ、先ほど不発のままだった陰茎を突き立てる。
「ん、んくぅうううううぅぅ……」
「あ、いぃぃぃいいぃっ!」
挿入と同時に大きく息を吸い込み、腰がお尻にぶつかったら止める。そして引き抜かれるときの刺激を和らげるためにゆっくりと息を吐く。
「あぁぁ、はぁあぁぁぁ……」
目をぎゅっとつぶると、まぶたの裏の闇に白いものがはじける。
「うぅ、やべ、なんか、前したときよか締まるわ」
背後から聞こえる悟の声。それもどこか遠くのことと思えるほど、雅美の身体はどこか遠くへ行ったような心細い気持ちになる。
――あ、あぁ、やだ、前より、もっと、ずっと、おかしいの。私の身体、おかしいの!
腰に当てられた手に導かれ、徐々に後退させられる。
ドアに着いた手が床に下がり、その分だけお尻が上を向く。
「うはぁ、マネージャー、自分からマンコ突き出してきやがった! やっぱり好きモンだな!!」
うわずる悟の声。彼の中での気持ちもこみ上げているらしく、前のめりだった身体が引き気味になり、やがて膝をつく。
雅美もそれに従わされ、彼の胡坐の上に座りなおす。