投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

逃げ出しタイッ!?
【レイプ 官能小説】

逃げ出しタイッ!?の最初へ 逃げ出しタイッ!? 21 逃げ出しタイッ!? 23 逃げ出しタイッ!?の最後へ

逃げ出しタイッ!?-22

 どうせ……。

 自暴自棄ではないと自分に言い聞かせ、たまにブレーキを踏むも、後輪がきしみ、悲鳴のような音を立てるばかり。

 まるで……。

 ――うるさい、黙れ!

 彼女は強く心の中で叫び、沸き起こるノイズを振り払った。

**

 一日の学校は特に変化もない。隆一の周りは相変わらず同部員とマネージャーがいたりするが、ギャラリーの数は減っている。

「おはよう、雅美、もう元気なの?」
「あ、おはよう早苗。うん、もう大丈夫」

 クラスメートの早苗がやってきてかわいらしい笑顔を向けてくれる。
 もう日常なのだ。
 そう実感させてくれた。

「ねえ、来週の日曜だけどさ、雅美、一緒に来てくれるよね?」
「え? なんで? 早苗だけじゃだめなの?」

 普通に戻るのなら当然彼女もライバル。ただ、こちらの気持ちが知られていないだけ有利だろうか?

「お願い。一人じゃいきにくいし、隆一君、なんか雅美と一緒じゃないと話しづらくって」
「うん、わかったよ。日曜はあいてるし」
「ありがとう。やっぱり持つべきものは親友ね」
「これぐらいどうってことないよ」

 自然な笑顔を返せるのは、相手が彼女だから。けれど、恋のライバルなら、いつかはにらみ合うことにもなりかねない。

――やだな、友達と彼氏、どっちを選べばいいんだろ。

 少々気の早い悩みと思いつつ、心の中では苦笑い。もしかしたら目の前の彼女も?

「なになに? どうかしたの?」
「ひぃっ!」

 不意に肩に触れた手。雅美は飛びのくようにその場を離れたため、机ががたんと動く。

「なんだよ、そんなにびびるなよ」
「おはよう、隆一君。今ね雅美と一緒にサッカー部の試合に応援しにいこうって言ってたの」

 現れたのは二人の意中の人、隆一。早苗は満面の笑顔と猫なで声でお出迎え。

「そうなの、雅美ちゃんも来てくれるんだ。ありがとう」
「あー、その言い方だと私はアウトオブガンチュウじゃん、ひどーい」
「いや、だって雅美ちゃんは陸上部の試合あるんだろ?」
「うん、でも、マネージャーだし、だから、来なくっても、いいって……」
「そうなんだ、んじゃさ、俺はりきっちゃうよ。なんせマネージャーでもないのに可愛い子が……二人もきてくれるんだし」

 ちらりと早苗のほうも見るところが彼の気遣いなのだろう。彼は妙に口ごもる雅美に気づかぬ様子でそのまま教室を出る。

「もう、隆一君てば雅美ばっかり!」
「そんなこと、ないよ。彼、誰にでも愛想いいし」
「うん、それが不満。てか、もっと私を見てーって感じかな」

 きっと早苗の妄想の中でも二人は両思い。依然、その距離は縮まった様子もないのだが。


逃げ出しタイッ!?の最初へ 逃げ出しタイッ!? 21 逃げ出しタイッ!? 23 逃げ出しタイッ!?の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前