未少年 5-3
………………
「うぃーっす」
「おっ、あむじゃん。お疲れ〜。って今日休みじゃなかったっけ?ってその人は?」
「休みなんだけどー、この子がショップ行ってみたいってってさ。ほら、前に話した記憶が…」
「あー!彼かー!なんかイメージよりカッコイイなぁ。きよみょさんだっけ?こんにちは」
「こんにひわ。きみはだれ?」
「あっ、俺?俺は多岐野鷹丸っていいます。あむの友達だよ」
「あかまる。あんのともだち」
「あ…あかまる?鷹丸なんだけど…」
「ごめん、気にしないでー。きよみょは結構聞き間違いとか覚え間違いあるから…」
「あかまる、へんなあたま」
「えっ?あぁ…俺モヒカンだから…」
「はは…。きよみょ、その辺自由に見てていいよ?」
「わーい。あかまる、ばいばい」
「あぁ…うん、ばいばい…。ははっ、子供みてーだ」
「ははは…。で、今日はどう?結構人いるけど」
「うーん…まぁまぁだね。でも客入りはあるけど買うのは少ないかな。きよらーには会った?」
「ううん。ほら今日は撮影だから」
「あそっかそっか。てかさ…うーん…」
「どしたの?」
「いやー人違いかもしれないけど…彼、見たことある気が…」
「きよみょが?」
「うん…。彼、本名は?」
「花木潔人だけど…」
「…花木潔人…花木…潔人……花木…」
「…知ってる?」
「………あー!!知ってる!!」
「マジ!?」
「おぅ。グラフィティとかメインでやってる人で、DJとかもやってるはず。俺が持ってるグラフィティの本に“花木潔人”って人出てたし、イベントでも彼っぽい人が回してるの見たことあるし」
「きよみょがグラフィティ…DJ…。ちょっと信じがたいけど…」
「きよみょ君のあの姿しか見たことないならしょうがないよな。だけど多分…いや、間違いないな。やっぱ彼だよ」
「……そうだったんだ…」